五章 滑る・止まる・登る
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この章では、真っ直ぐ滑ること、止まり方、斜面の登り方について解説します。
この章の目標は以下の通りです。
目標:
・基本姿勢を保ったまま真っ直ぐ滑る。
・滑走中に止まる。
・板を履いたまま斜面を登る。
※最初から勾配のきついコースで滑るのは無謀ですので、まずは緩やかな斜面(初級者用ゲレンデ、傾斜が10度前後)で充分に練習して下さい。
(1)真っ直ぐに滑る
スキー板を平行にそろえ、斜面に対して真っ直ぐ滑ってみます。
このとき
三章
で解説した
基本姿勢
を崩さないように意識してください。
初めはどうしても恐怖心から体重が後ろにかかってしまいがちになるので、重心が後ろに行かないように注意が必要です。
コツとしては、基本姿勢のところでも説明しましたが、すねをブーツに押し当てるくらいにすると前に体重がかかり、後傾姿勢を防ぐことが出来ます。
基本姿勢をより確かなものにするために、以下の動きを練習すると効果的です。
●滑っている途中にしゃがんで元に戻る
しゃがむ時は重心が後ろに移動し、立ち上がるときは重心を前に戻す必要があるため、体の中心軸を意識する必要があります。
●滑っている途中にジャンプする
ジャンプして着地するまで、基本姿勢を崩さないように意識します。ジャンプをすると重心が後ろに行きやすいので、斜め前に飛ぶようにすると姿勢を保てます。
(2)止まり方
止まり方を知らなくては怖いですし、また効率良く滑る練習ができません。
止まり方は二通りあります。
@スキー板を八の字にして止まる
平行だった板をずらして八の字型にします。この時点で、スピードは緩まるはずです。
その後完全に止まるためには、どちらかの板でブレーキをかけます。
やりかたは、左右どちらかの板のインエッジ(親指側のエッジ)に体重をかけ、ゆっくりとエッジで雪面を削って行きます。
スケーティング
の時と同様、
エッジを立てる
(エッジに圧力をかけて雪面を削る)ことによって摩擦を生み出し、止まる訳です。
このとき急にエッジを立ててしまうと体が前へつんのめってしまい転ぶ危険があるので、ゆっくりじわじわとエッジを立てていくのが良いでしょう。 腰を落とし、膝を内側にしぼるようにすると、インエッジにしっかり力が伝わります。
動画
Aスキー板を横に向けて止まる
動画
6章の内容
を少し先取りしてしまいますが、説明します。
板は平行のまま、どちらかの足に体重をかけていきます。すると体が自然に曲がっていきます。
体が横を向いてきたらゆっくりと山側のエッジを立てていき、スピードを落としていって停止します。
(ここで山側とは斜面の向かって上の方向を指します。上図の場合、
矢印の方向
に滑っていて止まりたい時は、
赤線
の部分に体重をかけていきます)
ここでも急にエッジを立てると転倒に繋がりますので、慣れないうちはゆっくりと力を加えるよう心がけてください。
(3)斜面の登り方
リフトまでの道が登りになっていた時や、同じ場所で繰り返し練習したい時はファンスキーを履いたまま斜面を
登る必要があります。斜面の登り方には2通りあります。
@板を平行にし、体を横に向けて登る
両足の板の山側のエッジを立てて、横向きのまま登って行きます。カニ歩きのように進んでいくイメージです。
動画
A板をV字に開き、体は正面を向いたままで登る
板をV字に開いたまま、両足の板ともインエッジを立てて、がに股の状態で登って行きます。
しっかり足の内側に力をかけてエッジを立てないと、ずるずる滑るだけで登って行くことは出来ません。
エッジを立てて力を込めないと進んでいかないのは、
スケーティング
の時と同様です。スケーティングが
出来ている状態なら、すんなり出来るようになるはずです。
動画
★このページの目標は達成できたでしょうか?
・基本姿勢を崩さず真っ直ぐに滑れる。
・滑走中に止まることができる。
・斜面を登ることができる。
全てOKでしたら、
六章 ターン
へどうぞ。
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