六章 ターン
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この章では、曲がり方(ターン)について解説します。
ゲレンデは道が真っ直ぐな場所ばかりではありませんし、また上から下まで直滑降をし続けるのは無理があります。
そのような場合に必要な技術がターンです。カーブに沿って曲がるのはもちろん、曲がることによってスピードをコントロールできるので、斜面を安全に滑ることができます。ターンが自由自在に出来るようになれば、様々なゲレンデで滑れるようになることでしょう。
この章の目標は以下の通りです。
目標:
・足首を使うターンをマスターする
・上体を使うターンをマスターする
・体重移動のターンをマスターする
・連続ターンをマスターする
ターンをする方法は、いくつかあります。最終的には体を傾けて体重移動でターンするのが見た目も良く理想的ですが、まずは曲がる感覚をつかむためにもより簡単にターンできる方法を練習しましょう。
●足首を使うターン
まず足首を使うターンですが、これはどういう事かというと、滑りながらどちらかの足首を内側に曲げるだけです。
板が真っ直ぐの状態から右の足首を内側(親指側)に曲げれば左へ、左の足首を同様に曲げた場合は右へとターンできます。
動画
これまでと同様緩やかな斜面で練習を行います。基本姿勢をとり、重心が前や後ろに行かないように意識しましょう。
また、全てのターンに共通ですが、
急に力を加えて曲がろうとすると転倒など事故に繋がりますので
、いきなり曲げたりせず、余裕を持ってゆっくりと曲がるようにしましょう。
●上体を使うターン
この方法は、滑っている途中で上体(上半身)を行きたい方向に曲げるだけです。
右に曲がりたい場合、腰から上を右にひねると、自然に板も右に曲がります。
動画
(上半身の動きを分かりやすくするために、ここでは手を広げています。)
このとき体をひねりすぎるとターンを通り越して体が回転してしまい、後ろを向いてしまうので、注意してください。
●体重移動によるターン
これは、外足のインエッジに体重をかけて板をずらし、ターンする方法です。
例えば右に曲がりたい場合は、外足(外側にくる足)は左足となります。なので左足の親指側のエッジに体重を乗せて行きます。
右に曲がるのに左足に体重?と思うかもしれませんが、原理としては左の図のようになっています。
★左足の親指側(インエッジ)に体重をかけると(
赤線
)、スキー板の右側部分は雪面との摩擦が強くなり、推進力が弱まります(
青矢印
)。すると左側のスキー板は右斜め前方へ進もうとします(
茶色矢印
)。それによって、右の方向へ曲がることが出来るのです。
先に紹介した二つの方法よりは慣れが必要かもしれませんが、
5章
の
板を揃えて止まる方法
とやることは同じです。上体や足首を曲げるよりも自然に曲がることができ、高速でも安定しやすいので、是非とも身に付けて貰いたい方法です。
●連続ターン
以上の三つの方法で曲がる感覚をつかんできたら、次はそれを連続で行っていきます。
1回ターンをしても止まらずに、少し滑ったら次は逆の方向へターン、というのを繰り返していきます。イメージとしては左の図のようになります。
初めは連続でターンを行ううちに体勢が崩れてきて、スピードが出てしまいターンが乱れてしまいがちです。これは恐怖心から重心が後ろに行ってしまうためです。スピードが出てくると怖くて体を引いてしまいたくなりますが、そうすると余計にスピードが出てしまうので、前傾姿勢を意識することが重要です。
基本姿勢を思い出してすねをブーツに押し当てるくらいに体勢を保つとスピードをコントロールしやすくなります。
初めは2回、3回でも良いので、だんだんと連続でターンできる数を増やしていきましょう。
★このページの目標は達成できたでしょうか?
・足首、上体、体重移動を用いたターンは身に付きましたか?
・ターンを連続で出来るようになりましたか?
ここまで達成できたなら、ある程度自由に滑れるようになっているはずです!!
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